上司への年賀状って、ちょっと緊張しますよね。毎年送っているとだんだん慣れてきますが、結婚・出産・子育てを経て久々に仕事を始めた最初の年賀状は、新社会人の頃と違って大人としてのマナーも問われてしまうような気がします。
今まで知らずにやっていたことや、すっかり忘れていたマナーなどがないか確認してみましょう!
上司に年賀状を書くとき気を付けたいマナー
仲の良い友人に年賀状を書くのは好きですか?
私はあれこれ印刷デザインを選んだり、時には手作りで和紙を貼ってみたりスタンプを押してみたりと結構楽しんで書いています。「正直言って面倒だけど、仕方なく毎年書いている」という人でも、友人宛なら気楽に好きなデザインを選んでさらっとコメントを書けるのではないでしょうか。
でも上司や目上の方には友人と同じようにはできませんよね。そこで、とりあえず気を付けるべき基本ポイントを挙げてみました。
デザイン
友人宛にはポップなデザインも楽しくていいですが、同じものを上司に送るのは避けた方が無難です。子供の写真入り年賀状も、上司に送るのは一般的にNGです。
→上司への年賀状に子供の写真や子供の名前はNG?おすすめデザインは
年賀状の印刷ソフトや印刷サービスを見ると、「ビジネス向け」といったカテゴリがありますので、その中から好みのものを選んだり、デザインの参考にしたりすると便利ですよ。
賀詞
賀詞というのは、お祝いの言葉のことです。年賀状に欠かせない賀詞ですが、意外と使い方を間違えていることが多いです。
「福」「寿」「迎春」「賀正」など、一文字や二文字のものもよく見かけますよね。これも賀詞です。かっこいい筆書きのデザインで作ることもあるかと思いますが、これらは友人や後輩などに使うもので、目上には失礼にあたります。
じつは私、新社会人の頃に「迎春」で上司にも先輩方にも送ったことがあるんです……。
知ってか知らずか誰にも注意されず、その後も何度か「迎春」を使った記憶があります。マナーとして良くないと知ったのはずっと後のことでした……。
上司など目上の方には「謹賀新年」「恭賀新春」など四文字の賀詞や、「謹んで新春のお慶びを申し上げます」など文の賀詞にするのがマナーです。更に女性の場合は漢字四文字の賀詞より文の賀詞の方が良いとも言われています。
文の賀詞で子供の頃から馴染みのある「あけましておめでとうございます」は上司や目上の方にもOKですが、「新年あけましておめでとうございます」は「新年」と「あけまして」の意味が重複するのでNGです。
この場合、「あけましておめでとうございます」か「新年おめでとうございます」のどちらかにしましょう。
「福」や「寿」といった漢字がデザインとして入っている上にそのほかの賀詞を入れるのもうっかりやってしまいがちですが、賀詞が重複してしまうので気を付けましょう。
宛名
宛名を印刷する人が増えたため、以前より手抜き感は薄れたようですね。
でも、やっぱり手書きの方がより好印象ですし、年配の方の中には今でも「宛名印刷は手抜き」という考えの方もいます。
上司や目上の人の分だけならそれほど多くないと思うので、丁寧に手書きで宛名を書くのがおすすめです。
ただし、万が一文字を間違えてしまったら、修正テープなどで消して書き直すのはNGです。
もったいない気もしますが、新しいはがきに最初から書き直しましょう。
投函前のはがきなら、郵便局で手数料を払えば取り替えてもらえます。
宛名書きの際、名前の下に付ける敬称は「様」です。「殿」は「様」より上かな?と迷うこともあるかもしれませんが、「殿」は逆に目上の人が下の人に付けるものなので、間違えて使わないようにしましょうね。
投函
年末は公私ともに忙しいですし、あれこれ気を使わないといけない上司への年賀状は、なかなか億劫でつい後回しにしがちですよね。
でも、上司からの年賀状が元旦に届いたのに、自分からの年賀状が遅くなるのはやっぱり失礼です。仕事始めより後なんてもってのほかですよね!
年賀状の受け付けが始まったらできるだけ早めに、せめてクリスマス前までには投函できるようにしましょう。
年賀状を上司に出すときは一言が大事!
最近は全て手作りで手書きのみの年賀状を作る人って少ないですよね。特にビジネス関係ではイラストや賀詞がデザインされたものを印刷して使う人がほとんどです。
ですから印刷だからといって手抜きだと思う人は少ないと思いますが、印刷しっぱなしで送るのはNGです。
これは友人や親戚宛てであっても同じですね。
宛名も裏も印刷だけで何のコメントもない年賀状をもらったことってありますか?ちょっとガッカリというか、つまらないというか、寂しい感じがしますよね。
逆に、大したことでなくても何か一言、手書きのコメントがあるだけで「ひと手間」を感じて嬉しくなります。
賀詞やイラストは印刷でも、必ず手書きで昨年お世話になったお礼や新年の抱負などといったコメントを添えましょう。
この「一言」まで印刷デザインに含まれていることも多いですが、それだと「ほかに書くことがない!」と、かえって悩んでしまいます。
できるならコメント部分は印刷前にデザインから削除するか、賀詞とイラストのみのデザインを選ぶのがおすすめですよ☆
喪中はがきを出さないこともあるので注意!
上司に限ったことではありませんが、相手が喪中と知っているのにうっかり年賀状を送ってしまうことのないように気を付けましょう。
たいていは喪中はがきが届くと思いますが、人によっては「この人は知っているはず」と思って送らないこともあります(私の上司にもいました)。
特に部署内では、お香典を包んだり、実際にお通夜や葬儀のお手伝いをしたり参列したりすることもありますよね。それなのに「知らなかった」では済まされません。
とはいえ、だいぶ月日が経つと今年だったか去年だったか曖昧になることもありますよね。ご不幸があったことすら忘れてしまうこともないとはいえません。
そこで私はいつも、12月になると同僚数人と「今年、喪中の人は……」と言って、年賀状を出さない人は誰か、代わりに寒中見舞いを出すか出さないかなど確認しあっていました。簡単で確実なので、おすすめですよ。
ちなみに、喪中であることを知らずに、喪中はがきが届く前に年賀状を投函してしまっても失礼には当たりません。
それでも気になる場合は、投函してすぐなら投函したポストを管轄する郵便局に問い合わせると戻ってくることもあるそうです。でも年賀状シーズンは郵便物も大量なので、探し出してもらうのは大変そうですね……。
年内に会う方なら「ご不幸があったことを知らず、喪中はがきを頂く前に年賀状を投函してしまいました」と先に言っておくと気が楽です。
まとめ
一文字や二文字の賀詞は目上には失礼にあたるので、上司への年賀状には四文字の賀詞や文の賀詞を使います。女性なら特に文の賀詞がよいとされています。
イラストや賀詞は印刷でも、必ず手書きでコメントを添えるようにしましょう。
宛名印刷が普及したものの、特に年配の方には宛名印刷を手抜きだと感じる方も多いので、手書きの方が印象が良いです。
敬称は「様」で。「殿」はNGです!
上司からの年賀状より遅くに届くことのないよう、受付が始まったらできるだけ早く投函しましょう。
喪中と知っているのに年賀状を出してしまうことのないよう、気を付けましょう。