男の子の健やかな成長を願う、五月五日の端午の節句。鎧兜や五月人形を飾ってこいのぼりを揚げ、柏餅やちまきを食べて菖蒲湯に入ったりしますよね。
また、五月五日は「こどもの日」でもあります。男の子だけではなく女の子も含め、子供たちが元気いっぱい幸せに育つよう願ってお祝いする日でもあるんですね。
でも女の子の節句は「桃の節句」で三月三日にお祝いしていますから、女の子しかいない家庭では「こどもの日」にはどんなことをしてお祝いしたらいいのでしょう?
菖蒲湯は女の子だけの家庭でも入るもの?
まず、桃の節句の雛人形に対して端午の節句の鎧兜や五月人形は男の子の物です。女の子しかいない家庭では、季節のインテリアとして小さなものを飾るのはかわいいと思いますが、特に用意する必要はありませんよね。
こいのぼりも幼稚園などでは「子どもたちが元気に成長するように」と願って揚げますが、女の子しかいない家庭で立派なこいのぼりを庭に揚げたりはしませんよね。これも季節のインテリアとして飾ったり、お菓子付きの小さなものなら買ってあげてもいいですね!私も子供のころ、お菓子のついた赤いこいのぼりを買ってもらったことがあります。
柏餅やちまきはスイーツですので、こどもの日のおやつに家族で食べるといいですね♪特に柏餅の柏は、「新芽が出るまで古い葉が落ちない=子孫繁栄」ということで、女の子にも意味のあるお菓子といえますね。
では、菖蒲湯はどうでしょう。
「菖蒲」は「勝負」とかけているから男の子のイメージが強いですが、薬効のあるお風呂なので男の子だけのものにしておくのはもったいないですよ!
菖蒲湯には「血行促進」「保湿」「冷え性改善」といった、女性に多いお悩みの改善効果がありますし、ほかにも「腰痛」「神経痛」「リュウマチ」「筋肉痛」「肩こり」などを改善する効果や、香り成分には「リラックス効果」もあるので、男の子のいない家庭でも、赤ちゃんからお年寄りまで、家族みんなの健康のために「菖蒲湯」に入るのがおすすめです!
菖蒲湯にこどもの日に入る由来は?
なぜ五月五日に菖蒲湯に入る習慣があるのでしょう。
菖蒲は昔から病気や邪気を払う薬草とされ、中国では古くから健康長寿を願ってさまざまに使われていたそうです。
端午の節句は春から夏への季節の変わり目で体調を崩しやすい時期なので、健康に過ごせるように願い、菖蒲を使ったさまざまな習慣が広まりました。そのうちの一つが菖蒲湯です。
菖蒲の香りに悪疫を退散させる力があると考えられていたので、五月五日に菖蒲を入れたお風呂に入ることで、夏の暑さにも負けず丈夫に過ごせると信じられ、習慣になったのですね。
また、端午の節句は男の子の元気な成長を願う日ですが、江戸時代の武家社会では菖蒲の葉が刀の形に似ていることから男の子の縁起物とされ、「菖蒲」に「勝負」「尚武」をかけて「強く勇ましい男性に成長するように」と願い、その習慣が今に受け継がれているのだそうです。
菖蒲湯の楽しみ方はいろいろ!
菖蒲の葉を浮かべた菖蒲湯に入ってリラックスしながら温まるのはとっても気持ちいいですが、菖蒲湯の楽しみ方はただ入るだけではないんです。
菖蒲湯に入りながら菖蒲の長い葉をハチマキのように頭に巻くと、頭が良くなるといわれています。同じように、お腹に巻くとより一層健康になると言われているそうです。
こういうおまじないは子供たちも大好きですよね!菖蒲の葉を頭やお腹に巻いてはしゃいでいる様子はとってもかわいらしく、楽しい思い出になりますね。
ほかにも、菖蒲の葉を刀に見立てて振り回すと厄除けになるとか、菖蒲の葉で年の数だけ体を叩くと厄除けになるとか、体の悪いところを叩いて追い出すとかいろいろなおまじないが伝わっています。
菖蒲の葉はけっこう硬いので、振り回したり叩いたりするときには目に入らないように、強く叩かないように、エスカレートしてケンカにならないように、注意してあげてくださいね!
まとめ
五月五日は男の子の節句・端午の節句ですが、こどもの日でもあるので、女の子しかいない家庭でも柏餅を食べたり菖蒲湯に入ったりして、お子さんの健康を願いつつ家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。
菖蒲湯にはたくさんの薬効やリラックス効果があって気持ち良いだけではなく、子供たちの好きなおまじない要素もあるので、一緒に入って教えてあげながら楽しんでみてくださいね!