ひな祭りと言えば、雛人形が欠かせませんよね!女の子のいらっしゃるご家庭では初節句のころに準備されたのではないでしょうか。
我が家のように女の子がいない家庭でも、桃の節句には桜餅や草餅を食べたり、インテリアとして小さなお雛様や桃の花を飾ったりして楽しんでいます。ママも女性ですからね☆
我が家のように、雛人形は無いけれど桃の節句をお祝いしたいご家庭にも、立派な雛人形を飾って盛大にひな祭りをするご家庭にもおすすめしたいのがつるし雛です。
雛人形だけじゃない☆ちりめんの華やかなつるし雛
「つるし雛」というのは、布製のさまざまな種類の小さな人形などを糸の先につるした飾りものです。
江戸時代に高価な雛人形が手に入らない一般家庭で、お母さんやおばあちゃんだけでなく親せきや近所の女性たちの手で小さな人形を手作りし、それらを集めて雛人形の代わりに作ったのがつるし雛の始まりと言われています。
山形県の「傘福」、静岡県の「雛のつるし飾り」、福岡県の「さげもん」が有名で「全国三大つるし飾り」と呼ばれているそうで、それぞれ正式な糸の本数や人形の個数などの違いがありますが、どれも縁起物をつりさげて子どもの健やかな成長を願って作られたものです。
身分の差はあっても、子どもを思う気持ちはみんな同じです。大事な赤ちゃんのお守りだったんですね☆
元々は布団布や着物の端切れなどを利用して作られましたが、現代では色とりどりのちりめんを使った、華やかで縁起の良い飾り物として人気です。
つるし雛の飾りに込められた意味
「三大つるし飾り」のように地方によって決まりは色々ありますが、どれも糸の本数や一本当たりの飾りの数は奇数にしているようです。縁起物なので、割り切れる数を避けているんですね。
また、飾り一つ一つにも意味があって、縁起を担いだり願いが込められたりしています。
・猿(さるぼぼ・猿っこ)……「去る」にかけて「災いが去る」という魔除けの意味。
・桃……邪気や悪霊を払い、延命長寿を願って。
・三角(香袋・うろこ)……三角は薬袋を表していて、病気に無縁であるように。
・犬(犬張子)……子宝・安産に恵まれますように。子守り・厄除けの意味も。
・うさぎ……赤い目に魔除けの力があり「芯のある優しい人に」と願って。
・えび……腰の曲がった老人に例え、長寿を願って。
・鯛……赤い色は魔除けの意味がある。また、「おめでたい」にかけて。
・ふくろう……「不苦労」「福朗」にかけて「苦労を免れ福を招くように」と願って。
・ほおずき……女性のお守りとされている。
・きんちゃく……お金がたまり、お金に不自由しないように。
などなど、種類はたくさんあるのですが全てに縁起や願いが込められていて、子どものためにコツコツ手作りしていたんですね!
つるし雛の飾り方
伝統的な決まりに基づいて作られたつるし雛だけでなく、色鮮やかな工芸品として作られたつるし飾りもありますし、最近は手作りできるキットも色々出ています♪
どれも縁起物であることに変わりはないので、初節句に用意して雛人形と一緒に飾ったり、慌ただしくて雛人形を用意できなくても、つるし飾りだけで十分華やかにお祝いできますよ。元々雛人形の代わりに作られたものですしね☆
大きいものは天井にフックを取り付けて掛けるものもあるようですが、一般的なのはスタンドがついていて、スタンドに掛けて雛人形の横に飾ったり、棚の上に置いて飾ったりします。つるし雛を一つ置くだけで、あっという間に華やかに、ひな祭りらしくなりますよ☆
手作りしたつるし飾りを窓辺にモビールのように下げて飾ってもかわいいですね♪
雛人形と同じように、桃の節句の1週間前くらいまでには飾って、三月三日を過ぎたらなるべく早めに片づけましょう。湿気がこもらないように、天気のいい日に風通しを良くして仕舞います。
まとめ
元々女性たちが子どものために手作りしたものですから、手作りキットに挑戦してコツコツ作ってみるのもいいかもしれませんね♪
お子さんが大きくなったら一つ一つの意味を教えてあげましょう。「これはどういう意味かな?」とクイズ感覚で楽しむのもいいですね!
女の子がいるご家庭はもちろん、いないご家庭でも、華やかで縁起のいいつるし雛は桃の節句のインテリアにおすすめです☆