女の子の健やかな成長を祈る節句、ひな祭り。ひな人形を飾り、菱餅やひなあられなどのお菓子、ハマグリのお吸い物やちらし寿司などの料理がひな祭りの行事食として有名ですね。
これらをおひな様にもお供えし、家族みんなでお祝いしたことのある方も多いのではないでしょうか。
そんなひな祭りの行事食の中に「甘酒」も入っていることがあります。私が子どもの時には徳利のような形の瓶に入った甘酒を毎年おひな様にお供えしていました。ひな祭り用に売っていたものを買って供えていたのですが、今でもひな祭りが近づくとひなあられと一緒に甘酒が売られているのを見かけますよね。
子どもの節句なのにお酒?と疑問にも思いますが、これには意味があったのです。
ひな祭りに子供も甘酒を飲んでもいいの?
まず、そもそもひな祭りの主役である子どもが甘酒を飲んでもいいものなのでしょうか。もしかしておひな様にお供えするだけで、そのあと大人が飲むのでしょうか。
答えは、「米麹で作った甘酒なら子どもも飲める」です☆
甘酒には米麹と水だけで作った「米麹甘酒」と、酒粕をお湯に溶かして砂糖を加えて作った「酒粕甘酒」があります。
どちらも栄養豊富で美容と健康にいい飲み物ですが、「酒粕甘酒」にはアルコールが含まれているれっきとしたお酒なので、子どもや妊婦さんや未成年などお酒を飲んではいけない人は飲むことができません。
それに対し「米麹甘酒」は「酒」の字が入っていますがアルコールは含まれておらず、お酒ではないので小さな子どもでも安心して飲ませることができるのです。
ひな祭りに甘酒を用意するなら「米麹甘酒」にして家族みんなで一緒に飲みたいですね♪購入するときは間違って酒粕入りを買わないように、しっかり表示を確認しましょう。
美味しい米麹甘酒は簡単に手作りすることもできますよ!こちらの記事も参考にしてみてください☆
甘酒の酒粕と米麹の違いと効果☆米麹だけで出来て作り方はとても簡単!
ひな祭りに甘酒を飲む意味
では、なぜひな祭りに甘酒が飲まれるようになったのでしょうか。五月の男の子の節句に甘酒は聞いたことがありませんから、「子供の成長に栄養豊富な甘酒を」というわけではなさそうですよね。
本来は甘酒ではなく「白酒」を飲む風習がありました。
童謡の『うれしいひなまつり』に「すこし白酒めされたか 赤いお顔の右大臣」という歌詞がありますよね。
白酒というのは蒸したもち米に同量以上のみりんを加えて混ぜるか焼酎と米麹を加えて仕込んだものを数週間後に臼で引いて作ります。アルコール度数約9%で糖質が45%ほど含まれているリキュール類に分類される甘いお酒です。
平安時代からの風習である上巳(じょうし・桃の節句)の際に、室町時代から酒に桃の花を浸して飲んでいたのが変化して白酒を飲むようになったと言われているそうです。
今でももちろん白酒は桃の節句のお酒として飲まれていますが、「女の子の健やかな成長を祈る」子どもが主役の行事ということで、子どもでも飲むことができて、白酒のように白く、「酒」の字の入っている「米麹甘酒」がひな祭りに飲まれるようになったのではないでしょうか。
甘酒を使ったデザートの簡単な作り方
小さな子どもから大人まで、家族みんなで飲むことができる米麹甘酒ですが、そのままでは独特の香りや風味があって、苦手な方も多いです。
私もその一人なんですが、美容と健康にもいいのでなんとか美味しくいただきたい!ということで、色々アレンジしてみました。
するとあの独特の香りも気にならなくなって美味しくいただくことができましたので、その中からひな祭りにぴったりで簡単にできるデザートをご紹介します☆
いちご甘酒スムージー
材料(2人分)
・いちご 200g
・甘酒 300㏄
作り方
1.いちごは飾り用に少し(一人一粒くらい。お好みで)取りおいて、その他は洗ってヘタを取り、冷凍しておきます。
2.凍ったいちごを甘酒と一緒にミキサーにかけます。
3.器に注ぎ、飾り用のいちごをお好みで盛りつけたら完成です♪
※分量は目安です。お好みでいちごを増やしたり甘酒を増やしたり、甘味が足りなかったら仕上げに練乳などをかけてもおいしいです。
※出来上がったものを少し凍らせてかき混ぜ、シャーベットにしてもおいしくておすすめです☆
まとめ
ひな祭りのお祝いに飲む甘酒には米麹甘酒を用意すると、小さなお子さんも大人と一緒に飲むことができますね。
間違ってアルコールの含まれている酒粕甘酒や白酒を、お子さんやお酒を飲めない人に飲ませてしまわないように気を付けましょう!
米麹甘酒は簡単に手作りできますし、いちご甘酒スムージーは、お子さんや甘酒が苦手な方でも美味しく飲むことができるのでおすすめですよ♪